出向という言葉を耳にされて、なんとなくは分かるけど具体的に子供や後輩から説明して、と言われると難しいなあという方も多いことと思います。
今日は出向について詳しくご説明させていただきますね。
出向とは働く側の雇用形態の種類です。
出向には2種類のタイプがあります。
1) 在籍出向→在籍出向とは労働者が所属勤務先と雇用契約を結んだまま所属先から
出向し、更に出向先とも契約を結ぶ契約方法です。
2) 移籍出向→所属先との契約を解消し出向先と雇用契約を結ぶ方法です。
出向は勤務先の本店から同系列の関連会社や支店へ従業員を異動することが多いです。状況によっては、勤務先とは無関係な職場へ異動する場合もあります。
出向とは左官とは意味が異なる?どのような違いなの
皆さんは、左遷という言葉を耳にされたことがあるのではないかと思いますが、いったい左遷とはどういう意味なのでしょうか。
出向とどう違うのでしょうか。
出向と左遷は似ておりますが、意味的には全く異なります。
出向はステップアップのケースが多く、左遷は低い地位に下がることを意味します。
つまり、キャリアダウンの場合が多いです。
出向は才能があるからこそ、あるいは優秀だからこそ出向くこともあります。
例えばある子会社の経営がうまくいっておらず、本社の中の優秀な人材が選ばれそちらに出向き子会社を立て直すために出向する。
という話しや、ただ単に人員配置の都合で出向する場合もあります。
在籍出向の場合、出向元の企業では休職あつかいになり、ある程度時間が経過してから戻ってくることも可能です。
ある程度年齢のいった方が出向しなければならない場合には移籍出向の場合が多いです。
いきなり、出向を命じられたからといって、がっかりすることはありません。
特に、若いうちに出向を命じられた場合には全くがっかりする必要はありません。
ぜひ、新しい経験を積んで将来に向けての勉強をされると良いと思います。
決してがっかりしないで前向きにとらえて欲しいものです。
会社が貴方に期待しているからこそ、出向になることもあるのです。
とは言っても中高年の方が相談もなく移籍出向を告げられたという場合は、左遷であると考えて良いと思います。
左遷とは現職の職位や職歴より劣った場所に移動しなければならないことが多いです。
つまり、現状の職場とは全く関係ない職場に異動しなければならないということです。
どうでしょうか?
似たような言葉ですが、全く意味が違うことに驚きませんか?
この人事異動に関しては、将来を見据えた出向なのか、左遷なのかは人事権を持っている方にしか分からないのです。
なるほどと頷きたくなる!出向と派遣の決定的な違いとは
出向と派遣は漢字の表現からすると似ておりますが、内容は全く異なります。
出向は労働者が出向先と労働契約を結びます。
又労働者に対しての指揮命令権も出向先にありますが、派遣は労働者が派遣元と労働契約を結びます。
しかし、指揮命令権は派遣先にあります。相違点は労働契約の結び先が異なることです。
♦出向を命じられると
出向元もしくは出向先の正社員ですので、管理職等になると残業代の支払いはありませんが業務を全うする責任がでてきます。
出向期間は1年以上の長期間がほとんどです。
労働契約は出向先と結びます。
♦派遣を命じられると
勤務期間は1ヶ月程度で労働者は1ヶ月ごとに更新して勤務するか契約満了により終了することが多いです。
給料は派遣元から支払われ、残業が発生した場合に残業代を派遣先が支払うこととなります。
まとめ
出向と左遷の違いですが、出向は労働者にとっての所属先があり、その所属先に籍を置いたまま出向すること。
あるいは所属先との契約を解消し出向先の職場と雇用契約を結ぶ形の2つがあり、労働契約を出向先と契約を結びます。
左遷は現在就いている仕事内容あるいは職場とは無縁の関係の職場に異動しなければならないことが多く、低い地位に下がることを意味します。
能力に見合ってない仕事をすることが多いです。
派遣は派遣会社に籍を置き労働契約を派遣元と結びます。
給料は派遣先から支払われます。
残業を強いられた場合には派遣先が残業代を支払う義務があります。
いかがでしょうか。似通った言葉の違いがおわかりになられましたら幸栄です。
どんな仕事先でも前向きに考えて仕事に励んでいただければと思います