今回は国語の授業で習う四字熟語の一つ「玉石混交(ぎょくせきこんこう)」について
意味だけじゃなく、その由来や使い方を紹介します!
玉石混交とは:良いものと、悪いものが入り混じっている様子のこと。
簡単に説明すると
「玉」とは、価値のあるもの、または優れた物。
例えば、ダイヤモンドなどの宝石。
「石」とは、価値のないもの、または不出来な物。
例えば、その辺に落ちているただの石。
「混交」とは、両方の字がモノのまざる様を表しています。
宝石とただの石が同じ場所で混ざってごちゃごちゃしてしまっているということです。
宝石は貴重で価値があるものとして、石はそこらに転がっているので価値のないものとなります。
こうして分けてみると分かりやすいですね!
意味は分かったけど、なんで玉石混交って言葉ができたの?
もし、文章や会話で使うときの正しい使い方は?
意味が近い四字熟語や言葉はあるのかなど、なるべくわかりやすくお教えします。
四字熟語の意味などは難しいイメージを持ってしまうかもしれないですが、どのような歴史を辿ったのかなど知ると楽しくなりますよ。
なぜ玉石混交と呼び方なのか?その由来について
古代中国の葛洪(カツコウ)という人が書いた抱朴子(ホウボクシ)という書の中の一文
「真偽顚倒し、玉石混淆す」が由来となっています。
んー、こうしてみてみると意味が古い言葉になっているので分かりづらいですね?
難しい漢字ばっかりでよく分からないと思うので(正直私も分かりません)少し簡単にしてみましょう。
上の文は、漢文の文字がほぼそのままなので、字も古いものだったりしています。
簡単になおすと「真偽転倒し、玉石混交す」となります。
すこし、現代でも伝わるような見たことのある文字になりましたね!
この文の意味は、本物と偽物を取り違えて、玉と石を一緒にしているということです。
良いものを見分けられる人がいなくて悲しいと葛洪(カツコウ)さんは言いたいのです。
価値あるものを見分けるのは非常に難しいことなのを端的に表してますね。
覚えておきましょう?玉石混交の使い方と例を紹介
おさらいですが、意味は「良いものと悪いものが入り混じっている様子」です。
ここで注意したいのが、この言葉は人や物をほめる時にはあまり使わないということ。
使うときは、その対象が「石」だと勘違いされないように注意しましょう。
人を褒めるときに使っても、悪い印象に受け取られてしまうこともありえますからね。
そこで一つ例文を見てみましょう。
・このお店の商品は玉石混交ですね!
(あなたのお店は、良いものもあるけど悪いものもありますね!)
あなたがほめようと思って言っても、このように受け取られてしまうことがあるからです。
使いたいときは説明の時や、客観的に意見を述べる際がよいでしょう。
例文①悪い意味で使うとき
インターネットの情報は玉石混交だ。
SNSや掲示板などで、簡単に他人の意見が見られるようになりました。
その分聞きかじっただけの浅い意見や、また聞きの内容を精査せずにそのまま発信してしまったりと、良い情報と悪い情報がごちゃごちゃしています。
例文②良い意味で使うとき
あそこのリサイクルショップは玉石混交で、たまに掘り出し物が見つかるんだ!
古本屋やリサイクルショップなどの場所ではまれに良いものがある。
他にはバザーなどでも使えますね。
玉石混交と似ている?意味や言葉が類似している熟語は
玉石混交と似たような言葉に意味が何個かあるので紹介しましょう。
「玉石同架(ぎょくせきどうか)」
玉と石が同じ架(物をのせる台)に載っている様子。
「玉石同匱(ぎょくせきどうき)」
玉と石が同じ匱(大きな箱)に一緒に混ざって入っている様子。
「種種雑多(しゅしゅざった)」
いろいろな種類のものが、ごちゃごちゃになっている様子。
「魚目混珠(ぎょもくこんしゅ)」
珠(キレイなもの)の中に魚の目が混ざっている様子。
「魚目珠に混ず(ぎょもくしゅにこんず)」
魚目混珠の別の言い方。
上の言葉は全て玉石混交とほとんど同じ意味の言葉です。
類似する熟語がたくさんあるのですね。
やはり、似たような四字熟語を使用するときなどは「玉石混交」が使われる割合が多いように感じます。
また、玉石混交の間違いやすい別の意味になる四字熟語もあります。
「玉石混合」と「玉石混同」の二つは完全な間違いなので気を付けてください。
おそらく混交(こんこう)という聞きなれない言葉をぼんやり覚えると混合(こんごう)や混同(こんどう)に覚え間違いをしてしまうのだと思います。
漢字の意味だけでみると同じに捉えてしまっても仕方ないですね。
確かに意味は間違っていないような気もします。
まとめ
「玉石混交」の意味、分かりましたか?
あなたの勉強の一助となれていれば嬉しいです。
最後におさらいです。
読み方は「玉石混交(ぎょくせきこんこう)」
意味は、良いものと悪いものが入り混じっている様子のこと
使い方は、あまり良い意味では使われないので使うときは気を付けましょう。